遊戯王歴史探究 歴代の最強デッキを考える

遊戯王OCGの歴代の環境を実際にプレイし、その時点での最強デッキを考えていきます

エキスパートルール導入 さらば青眼

エキスパートルール導入

 1999年の5月頃に、これまで使ってきた公式ルールとは別に、エキスパートルールという新しいルールが導入されました。(公式ルールが廃止になったわけではなく、並行して存在しました。)

 本探究ではどちらを採用するかについてですが、公式ルールから競技性を高めたのがエキスパートルールであり、公式大会でもこちらが主流だったとのことから、この時点からエキスパートルールに従うこととします。

公式ルールからの変更点

 公式ルールとエキスパートルールには、いくつか違いがありますが、特に2つの重要な変更点があります。

レベル5以上のモンスターは生け贄召喚しなくてはならない。

 最も大きな変更点が、生け贄召喚という概念の登場です。これまでの環境は、上級モンスターも生け贄無しで召喚できたため、下級モンスターの価値は低く、枠が余るから入れている、といった状態でした。

 製作側もこうした環境はよくないと考えたのでしょう。そこで編み出されたのが、生け贄召喚というルールです。

 これは現在まで続いているルールなので皆さんご存知かとは思いますが、レベル5・6のモンスターは1体、レベル7以上のモンスターは2体のモンスターを、召喚に際し生け贄に捧げなければいけなくなりました。

 この変更により、上級モンスターの召喚にはカード、及びテンポアドバンテージの喪失が伴うようになりました。

魔法・罠カードを1ターンに何枚でも使用可能。

 公式ルールでは魔法・罠カードは1ターンに1枚までしか場に出せませんでした。

 おそらく、1ターンに複数枚の魔法・罠を発動できるようにしておいた方が、戦略性が広がるという判断だったのでしょう。

 この変更により、とりあえず魔法・罠はセットしておく、というプレイは無くなりました。

 

最強デッキ解説

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戦場の主役は上級から下級に

 生け贄ルールの導入により、上級モンスターを採用するのは現実的とはいえなくなりました。

 レベル7以上のモンスターは守備2000の壁を越えることができますが、大抵戦闘破壊できるのは1回であり、2体の生け贄は割に合いません。

 カース・オブ・ドラゴンは生け贄が1体ですが、2000の壁を越えられないため、こちらも採用意義が弱いです。

 また、死者蘇生が3積みされる環境のため、自分が苦労して召喚した大型を、いい様に利用されてしまう危険性もあります。

 こられの理由から、上級モンスターは一切採用していません。

 その代わりに下級モンスターが投入されています。採用基準は純粋にステータスの大きさ順です。

 

環境解説

 リストを見るとわかりますが、モンスターの性能が守備に大きく寄っており、ゲームの大半で膠着状態が続きます。

 基本的なゲームの流れは、除去で相手の場をこじ開ける→モンスターで攻撃(→護封剣を引けている場合、壁モンスターも攻撃に参加させ、メイン2に護封剣を発動)となります。

 また、高打点を有していた上級が消えたことで、ゲームスピードが遅くなりました。そのため、ゲーム中に引けるカードの枚数が増え、前環境に比べると運ゲー感は低下されています。

 とはいっても相変わらずデッキ内のカードパワーの差が激しい問題は解決しておらず、あまり戦略性のある環境とはいえません。

 

環境の感想

 ゲームバランスは若干改善したものの、あまり面白くない環境だと感じました。

 戦略性とは別に、ゲームの進展があまりにも地味なので、プレイしていて爽快感を感じられない点も好きになれない要因の1つでした。