遊戯王歴史探究 歴代の最強デッキを考える

遊戯王OCGの歴代の環境を実際にプレイし、その時点での最強デッキを考えていきます

EX環境 遺言状を書いた方が勝つ謎ゲーム

EX

 1999年12月16日、EXが発売されました。再録中心ですが、新規カードも含まれています。カードリストはこちら

遺言状

 新規カードの中でずば抜けて強力なのが遺言状です。登場初期は裁定が現在と異なり、発動したターンにモンスターが墓地へ送られる度に、特殊召喚が可能でした。

 とはいっても、単体で見れば、墓地へ送られたモンスターの代わりを特殊召喚できるだけです。弱くはないが特別強いカードというほどではありません。問題は悪用が容易な点です。

クリッター、黒き森のウィッチとのコンボ

 遺言状による特殊召喚はバトルフェイズ中にも行えます。クリッター、ウィッチで相手の攻撃表示モンスターに自爆特攻すれば、サーチを行いつつ、次のクリッター、ウィッチを特殊召喚できます。これを繰り返すことで、エクゾディアが完成してしまいます。そのため、グッドスタッフはエクゾディアに対して、ヂェミナイ・エルフ等を召喚するだけで敗北の裏目が生じるようになりました。

キャノン・ソルジャーとのコンボ

 上記のような自爆特攻できる状態でなくても、キャノン・ソルジャーと組み合わせることで、能動的にループを形成できます。キャノン・ソルジャー自身も遺言状から特殊召喚できるため、遺言状+場に2体のモンスター+墓地へ送る手段が揃い次第、エクゾディアが完成します。そこまで容易ではないものの、手札次第では先攻ワンキルも可能になっています。

 また、エクゾディア以外に、キャノン・ソルジャーのバーンダメージによる勝利も狙うことができます。1体500ダメージなので、8000残っていてもデッキに15体モンスターが残っていれば削り切ることができます。とはいえ、魔法・罠を多く採用したいこの環境では若干難しい条件です。しかし、神の宣告の採用率も高いため、残り4000を8体射出して削り切ることは十分現実的です。主にエクゾディアがパーツをハンデスされてしまった際に、こちらのプランで勝利を目指します。

 

デッキ・環境解説

 遺言状の追加により大きく強化されたエクゾディアですが、グッドスタッフが全く勝てなくなったかというとそうでもありません。遺言状は状況が整えば一気に試合を決める切り札ではあるものの、強欲な壺や天使の施しのように初動にはなりません。そのため、カウンター罠は依然として有効であり、先攻ゲー&壺施しゲーなのは変わっていません。

サンプル エクゾディア

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 グッドスタッフに寄せたエクゾディアのサンプルレシピです。

 遺言状によってまとめてエクゾディアパーツを回収できるようになったため、全て1枚ずつに削減し、事故を減らしています。代わりに白い泥棒、メタモルポットには弱くなっています。

 戦略はハンデスを防ぎつつ、手札が揃い次第遺言状コンボでエクゾディアを揃えることです。作業ゲーの様相が強く、初期の頃のエクゾディアと比べてプレイングが関与する余地が少ないです。

 

環境の感想

 追加された要素が一方的なワンキルのため、環境の面白さは間違いなく低下しています。

 一方で、グッドスタッフVSエクゾディアというメタゲーム自体は機能しているため、デッキ構築の楽しみは残されていると思いました。