Booster 5環境 一発逆転?メタモルポット
Booster 5 デッキ破壊という概念の誕生
1999年10月17日、Booster 5が発売されました。これまでにない、相手のデッキを削る効果を持ったモンスターが特徴的です。カードリストはこちら。
構築不可能 デッキ破壊
このブースターには、ニードルワームとメタモルポットといった、1アクションで相手のデッキ枚数を大きく減らすカードが登場しています。理論上、デッキ破壊デッキを組むことが可能になったわけですが、現実的には不可能でした。
というのも、この時代で採用されていたエキスパートルールでは、どちらかのデッキが0枚になった場合、その時点でライフの多い方が勝者となるからです。
このルールのせいでデッキ破壊側は相手のデッキを枯らしたところでライフで勝てているわけもなく、かといってライフを削るならグッドスタッフの方がいい、と存在意義を見出せない状態でした。
単体で強い メタモルポット
とはいえ、メタモルポットに関しては単体で強いです。手札を全て捨てるというデメリットはあるものの、捨てなくても済むタイミングで使用することによって、実質5ドローの効果として使用することができます。魔法罠に関しては伏せてしまえば問題ありませんし、モンスターのダブつきも天使の施しで調整することができます。
ただし、相手にも5枚引かせてしまうため、積極的に使うというよりは、自分が不利な場合に逆転に賭けて使うことが多いです。
グッドスタッフのミラーは白い泥棒をいかに通すかのゲームになっているため、通常一度押し切られてしまうと加速的に不利になりますが、メタモルポットがあれば逆転できるかもしれません。
Booster 5環境 最強デッキ解説
メタモルポット
仮面魔道士をメタモルポットに変更しています。仮面魔道士も弱くはないのですが、効果を使えても返しで白い泥棒に戦闘破壊されつつ効果を使用されるのが弱点でした。
ただし、メタモルポットも派手さのわりに手放しで強いかといわれるとそうでもありません。このカードは巻き返し用で、自分が有利な時は天使の施しで捨ててしまいます。
では不利な状況ではしっかりと逆転できるのかというと、そこまで簡単ではありません。この環境で不利な状況というのは、相手の白い泥棒によって手札を刈られ、返せなくなりつつある状況です。ここでメタモルポットを伏せると、確かに一旦アドバンテージの差は縮まります。しかし、相手はメタモルポットで引いた5枚をハンデスしにくるため、結局そのターンの終わりには相手のハンドは5枚プラスされたのに、自分は3枚しかない、といった状態になりがちです。
また、天使の施しによってメタモルポットのデメリットを軽減できるというのは相手にも当てはまる話であり、結局メタモルポット単体で逆転できることはそれほど多くありません。勿論、仮面魔道士よりは強いのですが...。
ハーピィの羽根帚増量
この環境では白い泥棒を落とし穴や鎖付きブーメランで止める光景がよく見られます。なので、それを破壊できる羽根帚は元々弱いカードではありません。しかし、肝心の罠カードが4枚しか採用されないため、羽根帚は1枚の採用でした。
一転して、今環境ではメタモルポットの登場により、これをケアするために手札の魔法罠をとりあえず伏せることが増え、羽根帚の打ちどころも増加しました。そのため、枚数を増やしています。
デーモンの召喚削減
羽根帚の代わりにデーモンの召喚を減らしています。デーモンの召喚は心変わりで奪ったモンスターを生け贄にして召喚するのが強力です。しかし、手札で腐りやすいためメタモルポットのデメリットを受けやすくなること、死者蘇生の使い先が白い泥棒に向かったことから、削減することにしました。
環境の感想
不安定ではあるものの、逆転用カードの追加により、前環境よりも面白い環境になったと思います。