遊戯王歴史探究 歴代の最強デッキを考える

遊戯王OCGの歴代の環境を実際にプレイし、その時点での最強デッキを考えていきます

Booster 3環境 壁モンスターとの別れ

Booster 3発売

 1999年7月17日、Booster 3が発売されました。目立ったカードはないものの、アタッカーの充実によって環境には少なくない影響を与えました。カードリストはこちら

攻撃力1600が2種追加登場

 これまで1ヶ月以上に渡り、アタッカーの座はホーリー・ドールの1600打点が独占していました。しかしここにきて、グレート・ホワイト、斬首の美女と、2種類の同格モンスターが追加されました。

 後述しますが、モンスターのラインナップがディフェンダーからアタッカーに移行したことで、ゲームの動きは良くなりました。

鎖付きブーメランの追加枠 援軍

 そのターン中のみ攻撃力500アップと地味な効果ですが、攻撃力1600が殴り合う環境では鎖付きブーメランの4枚目移行として十分に採用圏内です。

 類似したカードとして城壁も登場していますが、壁モンスターが役目を終えつつあること、仮に有効活用できたとしても、アタッカーは残り続けてしまうことが理由で、使用には耐えません。

生まれるのが早すぎた 血の代償

 このパックでは長らく禁止指定されている血の代償も登場しています。

 この時代で使っても、弱くはありません。しかし、この頃はガジェットのような自身で後続を用意する手段もなく、ゲーム展開も遅いため、使っても単純に召喚を早めるだけしかできません。

 そして、早めたとしてもワンターンキルできる程の打点が出せることは稀であり、中途半端に展開してもサンダー・ボルト、ブラック・ホールで一掃されるのがオチです。

 そのため、このカードの活躍はもう少し後になります。

 

Booster 3環境最強デッキ解説

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 比較的簡単に踏み倒されるという問題もあり、主力モンスターは壁モンスターからアタッカーへの世代交代しました。

 また、壁モンスターが環境から減ったため、『守備』封じも打ちどころが限られ、抜けています。

 

環境の解説・感想

 デッキにはあまり変化がないように感じられますが、実際のゲームは大きく様変わりしています。壁モンスターがアタッカーへと移り変わったことで、睨み合いによって場が膠着することはなくなりました。

 その分ゲームはさくさく進むようになりましたが、この環境に限ってはさくさく進みすぎて逆に面白くないと思いました。

 この環境はブラック・ホールとサンダー・ボルトの計6枚の全体除去が存在するため、基本的にはモンスターは1体しか場に出しません。そのため、ゲーム中はモンスターの相打ち、もしくは除去(コンバットトリック)との1:1交換がひたすら繰り返されます。

 そして、どちらかがアタッカーが引けない等の事故を起こすか、先に死者蘇生連打でライフを削りきったら決着です。もはや作業ゲーに近いところまで動きがテンプレ可されており、しかもそれが最適解なため、プレイしていて面白みがありません。

 また、そうしたアドバンテージの差がつきにくい環境だからこそ、強欲な壺のゲーム破壊性は非常に高く、基本的にこれを多く引いたプレイヤーが勝つという事態を巻き起こしています。